社長さんのための労働基準法基礎講座


 第5回 
表現上のご注意 当ページ内では、使用者(個人商店を含めて)を社長さん 
またその事業所を会社 労働者を社員さんという言い方をしております。

 当初3月の初旬に第5回目をUPする予定でしたが インフルエンザに罹って その後司法研修が有って 5月に出る社会保険・労働保険関係の本の校閲作業があって 遅れてしまいしました。。。
どうもすみません<(_ _)>ペコリ

5回目は、労働時間の管理についてです。
 労働時間・・・でも社長さんにとっては、できる限り短い時間での給料を払いたい… 「サ〜ビス残業…」って悪魔のささやきが聞こえてきませんか? ダメですよ!そんな悪魔のささやきに乗って 飛んでいってしまった会社がどれだけ多いことか… 社長の皆さん気をつけましょう!!(^^)! 何に気をつけるの? って 最後まで読めば判ります。 じゃ今回のお題は、労働時間です。

労働基準法には、1日8時間まで 1週間に40時間以内までの労働時間としなさいって決められています。

 じゃそれを超えて働いてもらうには、どうするか…36協定(サブロク協定と言って労働基準法36条による協定)を締結して 1か月45時間、1年で360時間(1年単位の変形労働時間制では、1か月42時間1年間で320時間)まで延長して働いてもらうことが出来ます。 更に! 「特約付き」をつけると 臨時的なものに限る条件がつきますが もう一段働いてもらうことが出来ます。

社員さんを なんぼでも働いかすことができる「魔法のような協約」だと思わないで下さいね!
ただ協定を結ばず 残業を命じたら 刑事罰が待ってますよ (ToT)/~~~

 それに この協定があるからってむやみに働いてもらうことは、出来ないのです。
社長さんの方に正当な理由があって 「お願い、残業してくれるって?」とお願いして 社員さんが「OK」してやっと残業を命じることが出来る性格なものです。(これは、あくまで法律の考え方ですよ。。。(^^) 実際には社長さんの「これお願いね」で決着が付いてしまうのですが・・・)
 所定時間外に働いてもらうと 25%UP 休日は、35%UP さらに 深夜時間帯は、追加して25%以上UP!したお給料を払わないといけません ちょっと辛いよ 会社の金庫から¥¥¥がどんどん出て行ってしまう(ToT)/~~~

とある社長のつぶやき…って零細企業の事業主である私のつぶやきですが(^^ゞ
 残業してもらうより 効率的に社員さんに働いてもらって 早々にお引取り願うと人件費も安く済むよね。。。
 後社会保険・労働保険料は、適用除外者枠(被扶養者控除内で働ける人)を増やして
 ワークシェアリングを考えてみよう。 とか 方法は、色々あると思うのですよ

 それに 所定時間外労働を課せば課すほど 「過労死」の原因になる場合があります。いざ「過労死」と認定されれば労災で確かに遺族補償は、ありますが 管理監督義務を適正に履行しなかったと言うことで 慰謝料の問題が持ち上がってきます。 小さな会社だとひとたまりも有りませんし 破産したからって言って免責される類のものでもないで気をつけてくださいね。<この問題になると 大概 会社の負け!注意してください>

 社長 「うちの会社 暇な時と忙しい時の差が大きくて・・・」

社労士 「そんなときは、変形労働時間制を採用すれば
      良いと思います」


社労士の
佐々木です。

 実際 会社によっては、土日が忙しいのでその日は、働いてもらいたいでも その他の日は、閑なので そんなに人がいらないって言う例は多いですよね。 または、1年の内めっちゃ忙しい時期がある場合も有りますよね。

 そんなときは、労使協定を結んで 1か月以内や1年以内の期間を平均して1週40時間働く変形労働時間制が有ります。 簡単に言うと 土日8時間所12時間働いてもらいたいから 他の日2日間を8時間労働の所4時間ずつ働いてもらう。。。 都合1週間は、40時間になりますって 帳尻あわせ的な条件で働いてもらうことが出来ます。【詳細を聞きたい時は、メールでも下さいね】

 社長 「うちの会社 営業が多くて 社員は、営業に
     走り回っているよ・・・」

社労士 「みなし労働時間を使う時は、注意してください。」


社労士の
佐々木です。

 みなし労働時間って言うのは、協定で「事業所外での営業について○時間働いたものとみなす。」と定めるので 7時間会社内でお仕事して その後時間営業にたらその時間働いたものとされますので もし4時間みなしならその人1時間の営業して直帰しても 都合11時間働いた計算をしないといけません。。。((+_+))そんな・・・と社長さんは、思われるでしょうけど こういうルールなんです。
 でも ただし(但し書きがある問いことは、抜け道ありなんです)みなし労働時間というのは、社長さんの方で労働時間の算定が出来ない時に使えるので 携帯やメールが普及しているので随時連絡を取ることが出来るので 管理してくださいね。時には、社長さんが鵜しょうになった気分で 営業にまわってる社員さんの首根っことクイクイっと引っ張っておきましょうね。(^^)

 よくある例として 「管理職だから残業手当払わなくて良い」と思っている社長さん多いですけど、このときの管理職って言うのは、社長さんと一体的な立場で指揮命令を出す人と考えてください。そういう意味においたら、せいぜい役員・・・ぐらいです。ただしその人たちも 深夜のお仕事については、時間の管理が必要です。

 一番最初に言った 悪魔のささやき 「サービス残業」これは、絶対にしないで下さい。。。と言うのも 賃金の不払いにより 労働基準法24条違反で 刑事罰+裁判で 賃金支払い命令が出れば残業分の倍額(同額の賦課金)払わないといけません。ということは、1か月10時間サービス残業してその人の通常の時間給が800円だと 残業1時間で1,000円×10時間=1万円 同額の賦課金で都合 2万円 時効まで2年間遡って計算すると 48万円 これが10人だと480万円 ねちょっとした額でしょ。。。

 私の知っているだけで 比較的大手の人材派遣会社が2社これで潰れました。目先のちっちゃいお金ですけど塵も積もれば山となる…社長さんの考え方一つですよ。

 最後に 休憩について 6時間を越えると45分以上の 8時間を越えると1時間以上の 休憩を与えることと定めています。 頭のいい社長さんは、8時間未満だと45分の休憩で良いので 12時から45分間の休憩 
5時まで働いてもらって 8時間になった時点で残業があれば15分間休憩を入れて…働いてもらっています。
ちょっとした時間の使いかを考えて うまいこと働いてもらいましょう。

 まあこの辺が 労働時間ポイントです。 今回は、大分間があいたので書き方を忘れてしまいました(笑)
次回は、サボらないように気合を入れて…「就業規則について」を予定しています。
今回は、出番がなかった・・・(-_-;)
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